|
へっぽこ登山日記 vol.7 宮之浦岳登山―05年度春 岳参り― 前々から話は出ていた事だったのですが。 「宮之浦地区で岳参りを復活させたい」 とウチの社長様が申しておりまして。 数年前に、永田地区の岳参りに参加させて頂き、いたく感銘を受けたらしく。シーズンになるとこの様な発言が飛び出す訳で。で、その話を従業員一同はまあ軽く受け流していた訳で。 ―まあ、社長の事だからすぐに忘れるだろう。 事実、社長はこってり忘れていた訳で。 で、そのシーズンのシャクナゲ登山も忙しくて行けなかった訳で。まあ花の方は裏年でよくなかったらしいので別に構わないんですが。 へっぽこさん個人としては、7月に宮之浦岳に叔父と二人で登っており、絶対行きたい!という感情も無く。(詳しくは当コンテンツの「宮之浦岳登山」をご覧下さい。) で、2005年のシャクナゲの季節になりまして。 昨年、一昨年と花の咲きがイマイチだったが、今年は良いらしい。という情報を早い時点から掴んでおり、今年こそは店のイベントとしてシャクナゲ登山をやろう!という話になり。 それならば、宮之浦地区の岳参りも復活させよう!と意気込む我が代表取締役社長。へっぽことしてはまあ山に登り、シャクナゲを見て心を和ませ、ここ登山日記のネタになればいいがなぁという程度でいるので、我が社長とは若干温度差が生じている状況。ですがまあ、楽しければそれでいいか。ですな。 で、岳参り前日― へっぽこさんは、憔悴しきっていた。個人的理由で(ただの遊びだが)旅行に行っており、この日に帰ってきたのだ。それも、宿代を浮かすべくマンガ喫茶で徹夜(いや寝てもいいんだけどね。寝ても。)した状態での帰島という状態。とても明日山に行こうなどというテンションではなかった。 とりあえず店に顔を出し、明日の予定を確認。 「あー、午前4時集合ね。」 うぃ、了解。4時ね・・・ってよ、4時ぃ!早っ! ・・・まあなんでも、岳参りってもんは朝早くから神社に参って、海岸で砂を拾って行かなくてはならないらしく、時間的余裕が無いのだとか。・・ま、いいか。徹夜明けだから、今すぐ寝ろと言われれば眠れるしね・・。さ、帰って早く寝よう。 当日 午前3時20分 起床。眠気覚ましにシャワーを浴びる。前日の準備が適当だった為、ほとんど全く準備ができていない状態といっても過言ではない。てかまあ荷物なんてほとんど無いからなぁ。とりあえずザックに雨具と着替え、エアーサロンパス(必須アイテム)とテーピングなどを詰める・・・などとやっているとすでに3時50分。やばっ! 慌てて車に乗り込み、待ち合わせ場所へ向かいましたよ。 午前3時55分 待ち合わせ場所到着。へっぽこさん以外はみなさん揃っていましたよ。ルーズなのは私だけですか?まあそれはいいとして・・・別の車に荷物を移し、皆様で車に乗り込み神社参拝れっつご〜! あ、ちなみに本日の参加メンバーですが、毎度お馴染みナカガワスポーツ従業員3人(社長・H店長・へっぽこ)と友人ガイドの吉原氏、そしてナカガワスポーツと古くからのお付き合い、へっぽこ父の同級生でもある中島さんという5人で構成されております。
まず到着した場所は、益救神社(やくじんじゃ)前の海岸。ここで朝一番の砂を竹筒に収め、山頂にある祠に撒くのだそうです。そして禊(みそぎ)として手・足をすすぎます。その後、神社境内に行き、神様に岳参りに行くという報告をします。山に登る前に、これをして初めて岳参りらしいです。へっぽこさんは寺派なので(実家が寺)、ほとんど知らない事ばかりで新鮮でした。
さてこのまま登山道へ・・・と思ったら、そちらではなく川沿いに車は進んでいきます。なんでももう1箇所参る神社があるとか。着いた所が「山口神社」。これは日本各地にある神社らしく、なんでも山に入る前にここに行き、参拝を済ませてからでないと山に入ってはいけなかったのだとか。で、山への入り口という意味で山口神社というそうです。とにかく山へ入る為の諸準備を済ませ、いざ登山口へ!・・・っても淀川登山口まで1時間以上かかるんですよねぇ。これが。 午前5時30分頃 ようやく登山口に到着。時間早いかな?と思いきや、そこには無数の車が。やはりシャクナゲのシーズンという事で登山客も多いらしい。我々もなんとか駐車スペースを確保し、朝食を取ることに。 そして午前6時12分、我々岳参り班は宮之浦岳に向けスタートを切ったのでした。さあ行くぞ!・・と行きかけたその時にストップをかける社長。なんすか?社長?
「これを着てくれ」 そう言って渡されたのは、白いはっぴ。・・・は? なんでも岳参りらしさを出すための苦肉の策だとか。本当は神社あたりでそれっぽいのを借りる予定だったが、あるのが袴しか無く、さすがに袴で登山はキツイだろうということでこれになったとか。ま、まあいいですけどね(汗)とにかくスタート! いくらへっぽこさんがへっぽこと言えど、流石にここ宮之浦岳は今回で3回目。もちろんペース配分だって完璧さ!(とはあまり大きな声では言えないが) しかし、膝に不安を抱えていることもまた事実。ここはゆっくり、確実に登っていくことを心がけよう。うん。 という事で吉原さんに上手な歩き方について簡単にレクチャーを受け、実践しながら淀川小屋へ。ゆっくり、体重移動を上手く使って登りをこなす。ペースを上げて休憩を多く取るのではなく、ゆっくりと長い距離を歩き、休憩は少し。こちらの方が疲れないらしい。まあ人によって向き不向きはあると思うが、これが結構へっぽこには合ったみたいで。これまでのへっぽこは体力あるうちにガンガン上って、30分で力尽きて休憩、またガンガン行って・・・という感じ。休憩まで含めて同じだけの時間を動くのなら、少しでも燃費の良い歩き方を、というのがコンセプトですわ。 ま、へっぽこ歩き方講座はこの辺にして、話を本題へ。
一行は快調なペースで歩き続ける。まあ自分以外は皆山慣れした人達だから、おいらがついていければまあ問題ないのですが。で、淀川小屋まで30分ちょいで到達。そこには昨日より宿泊されていた登山の方達が朝食や朝の準備をされています。そんな中を通過して、淀川のあたりで小休止。へっぽこさんのテンション的には休憩なぞいらなかったのだが(!)、まあ皆さんに合わせてザックを下ろす。皆様方、各々がカメラを持ち出しまわりの風景や花などを撮りはじめる。へっぽこさんはというと、写真記録は他の誰かがしてくれているので、存分に歩きに専念!です。 しかしここまで未だにこの念願の「シャクナゲ」様は姿を見せておらず。大丈夫でしょうか?
午前6時58分小休止を終え、再出発。休憩後しばらくは体が重く感じる。で、疲れる。これがイヤなんですわな。だから休憩の時間が少なめという意見なのでしょう。いやはや、賛成賛成。 それもここ淀川〜小花之江河間の登りがきつく、毎回難儀をする場所としてへっぽこコンピュータにインプットされておりまして。ちょっとテンション低めに行動開始でした。 が、そんなテンションも5分後に変化。ようやく今回の目的の一つ「シャクナゲを見る」というのを達成!へっぽこの目で見る今年初シャクナゲです!まだ開ききっていないつぼみに囲まれ、綺麗に開いたシャクナゲ。花びらは大分白くなっていますが、立派に綺麗に咲いております。 そんな花々や、時に2mという近距離でヤクザルの子供を見れたりと色々な動きのある風景に歩きのペースも次第にのってくる。で、特に疲れも何もなく、淀川小屋から1時間弱で小花之江河に到着しました。 小花之江河は、曇り。青空は見えず。湿原らしいといえばらしいのですが、やはり天気の良い風景に出会いたいと期待したおいらとしてはちと残念。それもなにやら雨の気配も・・・。 ここでは休憩は取らず、もう少し歩けば花之江河に着くので、そこで休憩しようとすぐにスタートしました。
午前8時5分花之江河に到着。本当にここまで少しでした。歩いている時はそうは感じませんでしたがこうして記録を見ながら登山日記を書いていると、それが良く分かります。 で、花之江河は・・・・小花と同じく、曇り(まあすぐに天気は変わらないが)。それもにわかに雨がパラついてくる空模様。あううう。折角来たのに、雨はイヤっすよ〜。 景色は悪い、花(シャクナゲ)は無い、空は雨模様という事でここに長居は無用、という事ですぐ出発となりました。
そこからてくてく同じペースで進み、黒味分かれ〜投石平と問題なく進む。(いや、とりわけ記述するような出来事がなかったもので。)で、ここでまた小休止。ここ投石平でよかったのは、空に雲以外のものを見る事ができたこと。やはり青空を拝むとこう元気になるというか、やる気がでてくるというか。非常に気持ちよく、テンションも上がってきます。はい。
午前8時55分頃投石平を出発。登山口スタートより4時間、10時を目標に歩いてきた一行。あと1時間。さあ時間内にたどり着くか?(いや、まあ別に時間内でなくても良いのだが) ここからの行程は、そんなに急勾配な所も無く、後半は綺麗に階段が敷いてあったりするので以外と歩きやすい。無茶してペースガンガン上げるのではなければ特に問題ないっす。 投石平から宮之浦岳までの道には、ここまでよりも多くのシャクナゲが見受けられました。ただほとんどがつぼみでまだ花開く気配の無い物がほとんど。綺麗に咲いているのは本当に一部。もう1,2週間先の方が綺麗だろうと皆口をそろえて言っています。 (んじゃ来週来ようかな・・・・・)
とへっぽこさんらしくない(?)考えも脳の中で飛び交ってみたり。そうとうアドレナリンが出ていたみたいです。あはは。 まあそういいながらもてくてくと歩みを進めていく。これでもちっと天気が良くなれば・・・ と思っていたら、途中から本当に天候が良くなった! 花之江河でのどんより雲はどこへ行ったのか?と言わんばかりに青空が広がり、太陽が暖かく、時に暑く我々に降り注ぐ。これはこれで気持ちいいんですが・・・あんまし暑いと体力消耗するのでカンベンして下さい。いや、マジで。 それを聞きうけてくれたのかどうかは分からないですが、時折曇り空になったり風が吹いたりとなんともはや5月の気持ちのいい気候を感じましたよ。はい。
午前10時5分何回来てもやはり登頂というのは気持ちのよいもので。 ほぼ時間通りに宮之浦岳登頂!おめでとう! 頂上にはすでに何名かの方がいらっしゃり、自分たちより先にスタートしていた人や多分淀川小屋からスタートしたのでは?という人、縦走で反対側から来た人など様々でした。 で、一服してさあ食事でも・・・と思ったが、その前に! この登山の目的のもう一つを果たさねばならなかった!それは「岳参り」、すなわち宮之浦岳に祭られている祠へのお参り!何のために白はっぴを着て登っているのか! ・・・まあ白はっぴは何となくの雰囲気作りなのでまあいいんですが、折角そういう目的で来たのにやらない訳にはいかないので、いざ祠へ!
午前10時9分いや、祠といってもそんなに離れた場所にある訳ではなく、来た道と反対側にほんの少し下った所にあった訳で。もちろんへっぽこさんは初めて見ます。これまでは登るのに精一杯で祠を参るという余裕すらなし。 んで祠がどんなものかというと・・岩と岩の間にひっそりと存在しました。・・・これは言われないと分からないかも。そんな佇まい。しかし中はきちんとしてあり、お供えの米・塩やお賽銭などもきちんとありました。
午前10時25分お参りスタート。まずは皆がそれぞれ明け方に取ってきた砂と酒を祠に供える。その後社長が紙に記してきた祝詞を読み上げる。神妙な雰囲気。へっぽこさんは仏教徒なのでこういうのは本当はしないのだが、まあそういった事はあまり気にしないで。 で、一通り終えた後に早目の昼食。やはり朝の行動が早い時間からなので、お腹が空くのもまた早い!午前10時半を過ぎたあたりでもう死にそうでした。
―で、各々食事を取り、一服している所に一人の外国の方が。どうやら先ほど我々がやっていたお参りが珍しかったらしい。祠があるよ、と教えてあげると興味深そうにそれを観察し、我々のお参りについていろいろと聞いてくる。へっぽこさんは・・・・とりあえず知らん顔(爆)。英語分からないし、岳参り自体についても全く知識ないですから。会話になりません。で、まあその方の応対はウチの社長と吉原さんでして頂いた訳で。なんですが、まあその方が色々と質問してくる訳で。どういう意味で祠を参っているのかとか、ここ以外の祠にも行くのか、とか。その都度こちらは拙い英語で(といっても自分は全く関与していないので、拙いなどとは言えないが)返答していく。 さらにはこちらの宗教についても質問してこられ、吉原さんが「無宗教です」と答えると怪訝な顔をしていました。まあ無宗教で何故岳参りに来ているのか?って事なんでしょうが。 ・・・と色々質問してきたその外国の方の質問をなんとか切り抜け(付き合っているといつまでたっても終わりそうになかった)、一行は帰り支度を。下山後、再度神社を参拝しなくてはいけないのでなるべく早めに下山したいのだ。 午前11時40分 大分長いこと頂上にいたが、ようやく下山。登りのペースを考えればまあ午後4時には下山できるかな?という予想。疲れも足の痛みも無いし、大丈夫でしょ! トコトコトコトコ・・・・・・ ほどなくして栗生岳に到着。 ここにも祠があるので参っていく予定。で準備をしていると・・・・ 「ハロー!ハロー!」 ・・・聞き覚えのあるイングリッシュ。 先ほどの興味津々外国人です。どうやら先ほどの話に興味を持ち、栗生岳でも参拝をすると言ったのでそれを見に来たらしい。・・・自分の同行していた女の子を放っておいて。そこまで興味があるんか! で、まあこれから参拝するから見ていくかい?と誘い、急遽助っ人外国人(?)も参加しての岳参り・栗生岳参拝編。・・・いやまあ別に大して変わりませんけど。強いて言えばその外国の方が非常に興味深そうにビデオカメラを回していたなぁといった所でしょうか。
・・・で、栗生岳詣でも終わったのでこちらとしてはさっさと下山したいのですが、その外国人が我々の行く手を阻む・・・という訳ではないが、また質問攻め。どうやら彼はギリシア人で、アジアの色々な事を調べている新聞記者だか雑誌記者だかだそうで。(詳しくは忘れました(爆))その一環で、こちらのやっている事に興味を持ち、色々取材をしているらしくて。ってことは、我々取材を受けている!? とは言え、先ほども散々時間を取られたあげく、ここでも質問攻めは流石に迷惑。できれば下山してからゆっくり話をしてあげるよという感じ。それにあなたも彼女放っておいちゃマズイのでは? しかしギリシア人の彼はおかまいなしに質問していく。まあ待っていても埒があかないので、関係ないメンバーは先に歩き出す事に。 午後12時20分 ようやく返答部隊が本体に合流。栗生岳で正味15分位足止めをくらった感が。でもま、これも一期一会という事で。あとは道中を急ぎすぎない位に急ぐのみ。 と言ってもへっぽこさん以外はみな写真をガシガシ撮る人達なので、なかなかペースが上がらない。とは言えこれでも普通よりは大分早いみたいだけど。・・・あら?へっぽこさんたらレベルが上がったのかしら?なーんて勘違いを起こしながらもガンガン先行するへっぽこさん。やはり歩き方レクチャーが良かったのかしら?ありがとです。吉原さん。
帰りの道中はゆっくり花の写真を撮りながら、との事でしたがカメラをもって来ていないへっぽこさんには関係なく、やはりガシガシ。それでも以前よりは体力的にもあと体の関節・筋肉的にも負担はあまりなかったので、比較的余裕をもって歩けました。余裕があるという事は、景色を楽しみながら歩けるという事で。シャクナゲを咲いている姿をそれなりに楽しみながら歩いてきました。
行きにも皆で言っていましたが、確かに今年のシャクナゲは本当に当たりみたいです。でもこの日(5月25日)現在で咲いているのはまだ一部、つぼみは多いがまだまだ咲かないといった状況。多分この登山日記をアップする頃が見ごろになっているのではないかと思います。その時に時間と体力的余裕とモチベーションがあれば・・・再アタックしようかとも考えています。
午後4時32分下山!無事下山です。予定よりちょっと遅めですが、皆何事もなく無事に降りることができました。さあ一息・・・とは言ってられません。これから宮之浦に戻り、神社参拝を済ませなくては! という事で、即車に乗り込み、一路宮之浦へ。 午後6時1分 山口神社に到着、参拝。無事下山できたことを報告し、そのまま益救神社へ。益救神社でも同じく下山の報告をし、神主さんにも報告。その後、お神酒を頂きました。
岳参りという行事自体始めての経験でしたが、今回の様にきちんとした目的をもって登るのも良いかな、と感じました。なにより下山後の打ち上げの酒が旨い(爆)。 それと、今回特に体に違和感なく登頂・下山できた事で少し自信がつきました。もう少し頑張って色々な山に挑戦しようかなぁと考えるへっぽこさんでした。 次は、どこの山を制覇してやろうか・・・・(ホントに?) |