破沙岳へ行ってきました。(2004.12.8)

 ・・・破沙岳ってどこ?

 お読みの方でそういう方もいらっしゃるかと思います。かく言う私も名前は知りながらも「どこ?」といった具合でした。
 破沙岳(1259m)。平内集落より山手を望むと見える山。手前に3つほどピークがあり、その後ろに岩肌を覗かせそびえ立つその山が今回の目標。
本当は11月最終の定休日にH店長と登る予定だったのですが、他に予定が入り急遽延期となり、今回となりました。
登山前の情報だと、「3時間ほどで登れる」という事を耳にしていました。前回の太忠岳も約3時間ほどで登頂。これは今回も楽勝じゃないか?と安易に考えてましたが・・・。

 当日 AM07:00 ナカガワスポーツ駐車場
今回はこちらで待ち合わせ。H店長の車で登山口を目指します。今回のメンバーは、へっぽこ、H店長、そしてお友達の吉原氏。この3人で目指しました。
約50分ほどで登山口に到着。今日は天気も良く、頂上は眺めも良く気持ちいいだろう!と目指す破沙岳を仰ぎ見る―・・・高いな、オイ。
諸準備(準備運動や荷物チェック)をしながら見る破沙岳は、遥か彼方に見える。結構遠いね〜なんて話を振ると、帰ってきた返答は「1000m近く登るからねぇ」。・・・マジスカ。
登り口での標高が300m位らしく(これは正確かどうかはよく分からない。なにせ、話半分しか聞いてなかったから)、そこから頂上の1259mまで・・・考えただけで立ちくらみです。へっぽこさん、早くもギブアップ宣言。しかしここまで来て帰る、という意見は無論のこと却下され(天気も良かったし)、引きずられるように歩き始める事に。

 序盤―。
始めの方だと、割と平坦で歩きやすくウォーミングアップに丁度いいのかな?と思う道だったりするのだが、今回は違う。完全な山道にもまだ到達していない、林道(砂利道)の様な所ですでに険しい坂。(いや、こう思うのは自分がへっぽこだからかもしれないが)
寒いだろうと着込んだフリースが暑くてしょうがない。だが、脱ぐわけには。シャツ1枚では風邪をぶり返してしまう。この登山も実は病み上がりのリハビリの様なもので。いやはや、リハビリにはちと勾配がキツめなんですけどね。
 15分ほど歩くと、正面上空に大きな山が。もしかしてあれが・・・・
へ「破沙岳?」 H・吉「そうだよ。」 へ「・・・遠いね。」
言葉少なげなやりとり。あんな遥か彼方にある破沙岳を再確認。先程よりくっきりと見えるその風貌は綺麗なのだが、あそこまで行くのは・・・おいら、死んでしまうのでは?

 登り始めてから1時間―
ここまでの記憶は、ほとんど無いに等しいです。ただひたすら急勾配な坂道を登り、汗をダラダラと流し、息を切らしながらただひたすら登る。休憩しようにも、吉原氏がうまいこと操作して休憩地点を先延ばしにする。最早写真など撮る余裕は無かった。
 そして、ようやく休憩。その瞬間にその場にへたり込むへっぽこさん。本当に余裕がなかった。結構話をしたりして、「喋れるからまだ余裕があるでしょ」と言われながら登ってはいたが、本当に余裕は無かった。心臓バクバク、頭は熱で朦朧とし、風邪で高熱出してるのに無理矢理登山しているといった具合で。
とりあえずその熱の根源となっていたフリースを脱ぎ(まだ着ていた!)、中のシャツを取り替える。インナーに着ていたシャツはビショビショの汗まみれ。ここまでの疲労を物語っている。
 と、ここで疲労困憊のへっぽこさんに吉原さんのありがたいアドバイス。
もうちょっと歩幅を小さくして歩こう、と。
この1時間、どうやら結構なハイペースだったらしく。疲れること、大変な事はさっさと済ませてしまいたいと考えるへっぽこさんはだからガンガン登る訳で。そして、ペースを落とすと疲れて動けなくなるのでは?と思いなかなかペースを落とすこともままならないのです。(ま、疲れてくれば自然と落ちてはいるのでしょうが)
 そこで、山岳ガイド・吉原氏のプチ山歩き講座。先頭を歩くので、自分の歩き方をよく見ていてくださいとの事。ふむふむ。
テク・・・テク・・・テク・・・
歩幅はそんなに大きくない。むしろ、小さい。ペースもゆっくり。先程まで自分が先頭で歩いていたペースとは違う。とりあえずそれに習い、自分も歩幅をやや小さく、ゆっくり足を進めてみる。
―15分後。疲れてない。いや、疲労はあるのだが、それまでの歩き方と比べ格段に違うのがよく分かる。
斜面に足を乗せ、後ろ足で蹴り上げて登るのではなく前方に体重をかけ、その体重移動で登っていく。この繰り返しの方が足が疲れないとの事。確かに蹴り上げる際に使う力を使わないから疲れないかもしれないが・・・体重のかかる前足が逆にきつくなるのでは?
結果的には、そんな事は全くなかった。いつも山を登るとつっていた太ももやふくらはぎが何も言わない。強いて言えばやはり体重をかけるのでヒザが痛むかな?という感じだが、普段より全然痛みを訴える箇所が少ない。
ううむ、山登り専門家、恐るべし。

 正しい歩き方・ペースが理解できたへっぽこさんのその後の行程はさほど苦痛ではなかった。勾配はあってもゆっくり、じわじわと登り、多少写真なども撮る余裕が出てきた。 スタートから約2時間。右手側に目標が見える。始めよりだいぶ近くなっては来ているがまだまだ。これから見える山の左側から巻き込んで頂上を目指すとの事。そりゃ、あの岩むき出しの所は登れませんわなぁ。
山を見てから10分ほど歩くと、何やらモジャモジャした木に遭遇。気持ち悪いやら、すごいやらの不思議な木。H店長曰く、この木はツガの木らしい。しかし、どういった経緯があってこんなにモジャモジャするのだろうか・・・・。不思議だ。

 その先は進行方向左側が開け、すばらしい景色が広がっていました。下を見れば綺麗に海が広がり、上を見るとポコっと山が一つ。七五岳という山らしいです。とても良い風景でした。
このように左側に風景が開けたというのも、破沙岳の左側を巻いてきている、つまり右手に破沙岳をおいて歩いているという事になるからで。で、下から見たときは頂上付近はむき出しになってるなぁと思いましたが、まだこの辺りはそんなに・・・むき出しになっている所もあったり。どうやら薄く水の流れる所らしく、ほんのり湿っていたり。で、そこはロープを渡してあり、滑っても大丈夫なようにしてありました。気をつけて歩けば滑らないだろうと思っていましたが・・・滑りました。ロープを掴んでいて良かった。
 スタートから2時間半が経過―。
3時間位で、という計算からするとぼちぼち近くなってきているはず。・・なんですけど、一行にその雰囲気は見せない、険しい道が続く。急斜面をロープに捕まりながら登り、一息つくとまたロープと険しい登り。ゆっくりゆっくり登っても、流石にこの登りはキツイ。ひーひー言いながら登っているとやや平坦な感じの所に出た。もしや・・・?
「もう5分か10分か行けば頂上に着くんじゃないかな」と吉原氏。確かにそんな雰囲気はしている。ではもうすぐ・・・と言っていると目の前に光が。森を抜け、背の低い木々の所に出た。確かにもうすぐ!それが分かるとやはり人間は現金なもので、急にやる気も復活する。喜びながらガサガサと登り、そして、

 AM11:10 破沙岳 登頂!

 やりました!これまでにない登りのキツさ故、頂上に着いたときの喜びもひとしお!さらに天気もものすごく良く、抜けるような青空の中周りの山々や海、そして集落なども綺麗に展望ができ、良かった!



 その後はおのおの昼食を取り、破沙岳の祠を参った後、下山しました。
下りは結構早く降りるでしょ〜なんて言っていましたが、急な下りはかえって慎重に歩く為(結構足すべりました)、結局登りと同じだけの時間が掛かりました。

 下山後は湯泊温泉で疲れを癒し、帰路に着きました。